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解決済みの質問

ネアンデルタール人は何故滅んだの?

ネアンデルタール人は体が頑丈で、頭もよく、活動範囲も広かったそうです。
それが4万年前に滅んでしまいました。
原因は「環境の変化」だそうですが、具体的にはどういった環境の変化があったのでしょうか?
滅んだ原因についてどういった説があるのか教えてください。

投稿日時 - 2004-05-03 03:36:20

QNo.846983

暇なときに回答ください

質問者が選んだベストアンサー

 
ネアンデルタール人( Homo Sapiens Neanderthalensis )が何故滅亡したのかということは、現在でもはっきりと分かっていません。現世人類の祖先は、クロマニオン人を代表とする、新サピエンス型人類で、サピエンス型人類は、大体20万年以上過去に遡ることができ(古型サピエンス型人類)、他方、ネアンデルタール人も、20万年ほど過去に遡ることができます。

大雑把には、古ネアンデルタール人と新ネアンデルタール人がいたことになり、ネアンデルタール人の滅亡というときには、新ネアンデルタール人のことを指します。(古ネアンデルタール人は、新ネアンデルタール人へと進化したものと、滅亡したものに分かれると言うことになります)。

年代的には、アルプス氷河編年では、「広義人類の文化」が出現したと考えられていた、新生代洪積世の百万年の期間に、四回の氷河期があったとされます。もっとも新しい氷河期は、ギュンツ氷河期で、これは、9万年ほど前に始まり、1万2千年ほど前に終了し、「第四間氷期(後氷期)」とも呼ばれる現世(沖積世)がその後に続きます。

ギュンツ氷河期約8万年の期間を通じて、氷河期であったのではなく、3万5千年前を中心として、その前後期間に、亜間氷期があり、この亜間氷期以前を古ギュンツ氷河期、これ以降、第四間氷期の沖積世までを、新ギュンツ氷河期と呼びます。

何故こういう話かというと、約10万年前(これはギュンツ氷河期の前の間氷期です)、ヨーロッパに鋭利な剥片石器を特徴とするムスティエ文化があり、同じ頃、同様の特徴を持った文化が西アジア、アフリカにもありました。このムスティエ文化は、4万年前頃まで継続します。ムスティエ文化を持っていたのは、ネアンデルタール人と考えられるのです。

そこで、ムスティエ文化が消える頃、または消えた後で、ヨーロッパには、3万5千年から3万年前頃から、オーリニャック文化が生まれます。この文化は、後続して、洞窟壁画やヴィーナス像を伴います。また、骨製品なども伴います。この文化は、クロマニヨン人、新サピエンス型人類の文化と考えられています。

ネアンデルタール人が4万年前に滅亡したというのは、ムスティエ文化の終了・消失と関係があり、また、ネアンデルタール人の化石はムスティエ文化と共に出土し、オーリニャック文化時代には出てきません。

また、サピエンス型人類は、20万年以上前に遡ると書きましたが、10万前に始まるムスティエ文化の遺跡が見つかる、パレスティナのカルメル山のタブーン洞窟や、カフゼー洞窟などでは、ネアンデルタール人の化石骨が出土するのですが、またサピエンス型人類の化石骨も出土します。これについては、同じ時期に、ネアンデルタール人とサピエンス型人が共存していたのか、同じ洞窟に住んではいたが、居住年代が異なるのだという二つの説があります。同じ時期に共存していた場合、混血が起こった可能性があるのです。

ネアンデルタール人の滅亡の原因として、現在までに考えられた主要なものは、三つに分かれます:

1)新サピエンス型人類とネアンデルタール人のあいだで闘争などの生存競争があり、新サピエンス人がネアンデルタール人を滅ぼした。(殺戮し尽くした、という説、更に、食人習慣もあったので、ネアンデルタール人は、新サピエンス人に食い尽くされたという説もありましたが、これは、「食人」は儀式で行われたもので、ネアンデルタール人を食料として食い尽くした、という説は否定されています)。

2)新サピエンス型人類とネアンデルタール人は、長期に共存し、交配可能であったので、混血が進み、ネアンダルタール人は新サピエンス人に同化し吸収され、独立した生物類としては消えてしまった。(現代人のなかで、生まれつき筋肉が発達し、毛深い人が生まれたり、そういう体型の家系があるのは、ネアンデルタール人の遺伝子が部分的に発現しているのだという話です。……これはミトコンドリアDNAの見地からは、無理なようにも思えますが、この説が成立するシナリオを考えることもできます)。

3)ネアンデルタール人と新サピエンス型人類は、共存し、別々の集落・集団を造って生活していたのであり、互いに干渉はなかったが、ギュンツ亜間氷期の期間に、新サピエンス人は新しい文化や技術や集団社会を造ることができたが、ネアンデルタール人は知的に限界があった為、文化情報交換性の高い、新しい共同体や技術文化を創ることができず、a)みずから行き詰まって行き、人口減少して、集団の基本母数を維持できなくなった、
b)新サピエンス人との生存領域の争いで、不利な環境に追いやられ、結果的に、成員数が減少へと進み自滅した。

3)の場合は、新サピエンス人がネアンデルタール人を、戦闘や暴力などで滅ぼしたのではなく、別個に共存していて、新サピエンス人は技術やコミュニケーション能力が向上し、集団が大きくなって行き、生産量も高まったのに対し、それと相対的に、ネアンデルタール人は人口や集団の規模が拡大せず、やがて生活領域も狭くなって来て、何時とは知れず、自滅したということです。

古ギュンツ氷河期に適応し過ぎた結果、4万年前から3万年前ぐらいのギュンツ亜間氷期の気候変動に適応できなくなったというのは、3)に分類されますが、氷河期というのは、地球表面全体が氷に覆われた時期ではありませんし、間氷期また後氷河期は、氷河が地球上から完全に消えた時期でもありません。

ネアンデルタール人は、南北アメリカ大陸には進出しておらず、東アジアにも進出していないようですが、それでも、ヨーロッパ、中東、アフリカと広範囲に分布していました。気候変動と共に、適した土地に移動することができますから、やはり、生活領域の狭さによって、集団を存続させるための最低人口を維持できなくなった結果、少しずつ静かに消えて行ったのだと考えるのが適切だとも思います。

化石人類は色々見つかっていますし、ネアンデルタール人の化石遺骨も百体ぐらい見つかっています。しかし、十万年の時間のあいだに、化石が蓄積されたのであって、特定の時点で見ると、世界中に存在したネアンデルタール人は、10万人程度の規模だったとも考えられます。対し、オーリニャック文化期の新サピエンス人は、百万人ぐらいに人口増加していたとも考えられます。

ネアンデルタール人は、ギュンツ亜間氷期も細々と生き延び、新ギュンツ氷河期の半ば、2万年ぐらい前にも、存続していたという説もあります。更にその子孫が生き延び、ヒマラヤのイエティ(雪男)がそれだという説もあり、これが本当だと、ネアンデルタール人は、滅亡していなかったことになります。しかし、イエティは、目撃談と伝説はありますが、物証がありません。

イエティの皮だと伝承されて来たものも、調べてみると、別の動物の皮だったりしました。(しかし、紀元10世紀頃だと、もしかすると、未だネアンデルタール人の子孫が生存していた可能性があります。世界中に、雪で覆われた山奥などに棲む、毛深い巨人の伝承があるからです)。

(註:ホモ・サピエンス Homo Sapiens は、ネアンデルタール人も含みます。クロマニヨン人や、現代の人類は、ホモ・サピエンス・サピエンス Homo Sapiens Sapiens と言い、ネアンデルタール人は、最初に書いているように、ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス Homo Sapiens Neanderthalensis です。どちらも、ホモ・サピエンスです)。
 

投稿日時 - 2004-05-03 17:37:58

お礼

詳細な解説ありがとうございます。
人種や文明が滅んだ原因というのは、不明な場合が多いようですね。
同時に、なぜクロマニヨン人が出現したのかが疑問におもえてきました。
人種が発生するというのは、どういうきっかけなのでしょうか?突然変異でしょうか?
体格、知能、文化が違う人種が出現するのは神秘としかおもえません。

ネアンデルタール人の滅亡の原因説としては、3)の説が魅力的です。
農耕が始まる以前の人間は、自然との共存を生活心情とした平和主義者であったと漠然と思い込んでいるからです。
それに戦争するには人口密度が小さすぎると思います。当時は大型動物がたくさんいましたから、食料には困らなかったのではないでしょうか?

 日本で、縄文人が駆逐された原因として弥生人のもたらした病気・寄生虫などに対する耐性がなかったためという説があります。
 こう考えますと、人種の滅亡という事件はあんがい簡単に起こることだったのかもしれません。
 ただ滅亡がゆっくりと進んでいったものなのか、短期間に起こったものなのかは興味のあるところです。

投稿日時 - 2004-05-04 00:18:26

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回答(3)

ANo.2

おはようございます。

ニュートンだったかしら?以前何かの科学雑誌で読んだ説ですが、ネアンデルタール人は「保守的」であるが故に滅んだと言うものです。

現在の研究によると、ネアンデルタール人は氷河期の過酷な環境にかなり適応した人種だったようです。
短足胴長、筋骨隆々で、平均身長は160cm、平均体重は90kgくらいとなっており、体温を出来るだけ保持出来るように四肢が短く出来ていて、凍傷にやられないで済むような体の造りになっているそうですし、その逞しい筋肉も、運動量等による後天性のものではなく、先天的に子供のうちから、熱を出来るだけ発散しにくいように筋肉質であったそうです。

しかし、この適応性があだになったと言われており、適応しすぎた故に種として完成形となり、新しい環境に適応しようとしなかった事が一因だと言われています。その為脳がなかなか進化せず、道具や文化をそれ以上発展させることが出来なかった為、間氷期を迎え、温暖で広大な土地を闊歩するのに適した体格と、更に発展的な知能を持った新人類「ホモサピエンス」が登場した時、必然的に淘汰された・・・と言うのが、最有力説の一つに挙げられているようですよ。

ご参考の一つに加えて頂けたら幸いです。

投稿日時 - 2004-05-03 10:30:01

お礼

ありがとうございます。
「適応しすぎた故に種として完成形となり、新しい環境に適応しようとしなかった」という説に説得力を感じました。
人間頭を使わないとだめですね。

投稿日時 - 2004-05-03 15:43:33

ANo.1

私の知っている説は、
約4万年前に現れ始めた我々現代人の祖先である「クロマニヨン人」によって絶滅に追い込まれたという説です。

知能が高く、様々な道具を使いこなせる「クロマニヨン人」に対し、体が頑丈だが知能という点ではクロマニヨン人に劣る「ネアンデルタール人」は生存競争に負けて絶滅したという説が、現在、最も有力だそうですよ。

参考URL:http://www.saitama-kenpaku.com/jinrui/special/number/11_J/factor02_01.htm

投稿日時 - 2004-05-03 09:43:18

お礼

ありがとうございます。
ネアンデルタール人と新人は約60万年前頃、共通の祖先から分かれていたとは知りませんでした。

投稿日時 - 2004-05-03 15:40:12

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