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解決済みの質問

会社法における取締役と監査役の義務について

会社法上の「取締役」と「監査役」についての義務について教えてください。例えば、役員会、株主総会などの際、又は定期的に決算書を確認しなければならないのだろうと思いますが、その際に本来必要経費として支出しなければならないものを支出しておらず、決算書の科目上も計上されていない場合にそれを指摘しない行為は、責任を問うことはできるのでしょうか。また、「気がつかなかった。見過ごしていた。」という場合には、過失の責任を問うことは出来ますか。

投稿日時 - 2012-05-03 06:53:33

QNo.7454508

困ってます

質問者が選んだベストアンサー

うむ。ワシが好きな会社法の質問じゃな。

>会社法上の「取締役」と「監査役」についての義務

会社法に無数にあるため、これにお答えすること難しい。
ざっと、実務や試験で問題になりやすい義務だけ述べたい。

善管注意義務(会社法330条、民法664条)
忠実義務(355条)
競業避止・自己取引禁止義務(356、365条)
代表取締役の業務執行に対する監督義務 (362条2項2号)
体制構築義務(362条4項6号)
取締役会報告義務(357条)

その他会社法の条文で「取締役は……(略)……しなければならない(してはならない)」という文言の規定は、すべて会社法上の取締役の義務である。
これら、これらの義務違反があれば、すなわち=任務懈怠となり、423、429条の取締役の損害賠償責任を負う。


監査役の義務は
監査報告作成義務(381条1項)
取締役への報告義務(382条)
取締役会への出席義務(383条)
株主総会に対する報告義務(384条)
の他、委任契約の本質から、当然に善管注意義務(民法644条)を負う。


>役員会、株主総会などの際、又は定期的に決算書を確認しなければならないのだろうと思いますが、その際に本来必要経費として支出しなければならないものを支出しておらず、決算書の科目上も計上されていない場合にそれを指摘しない行為

オリンパスの事件をみてもお分かり頂けるが、当然義務違反である。
善管注意義務(会社法330条、民法664条)、忠実義務(355条)、代表取締役の業務執行に対する監督義務 (362条2項2号)、取締役会報告義務(357条)etc...

>、「気がつかなかった。見過ごしていた。」という場合には、過失の責任を問うことは出来ますか。
無論できる。それどころか、立証責任が転換され、取締役が過失がないことを逆に証明しないとならない。
なぜなら、正確な計算書類等を作成することは、取締役、監査役の当然の義務である。虚偽の計算書類が現に存在するという時点で、過失は推定されるわけである。

「第四百二十九条  役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
2  次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
一  取締役及び執行役 次に掲げる行為


ロ 計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録」

なお、監査役は429条2項1号ロの推定規定は及ばない。

実務において、取締役が、嘘の計算書類を作成すれば、取締役が無過失の反証をすることはほぼ不可能であり、オリンパスのように嘘が発覚した時点で、取締役は何億の損害賠償を追うことがほぼ確実になる。

投稿日時 - 2012-05-03 13:10:47

補足

詳しい説明をありがとうございます。なお、本来会社が必要経費として支出しなければならない科目を支出せず、決算書にも記載していない(つまり、決算書自体は正確に作成)の場合、取締役が「〇〇費の支出がないではないか。予算計上をして適正に支出せよ。」と指摘しないことについて、故意であれば当然ながらうっかり見過ごしていた場合であっても責任は問えるということでよろしいでしょうか。罰則はありますか。

投稿日時 - 2012-05-06 12:40:20

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回答(2)

ANo.2

ん?

取締役の民事責任は下で述べたとおりであり、つけくわえることは何もないが。。


もしかして、刑事責任の方を質問しておるのかのう。
確かに、会社法、金商法は取締役の刑罰を問う規定があるが。。。そのようなもでよいならば。。


質問の事例で、考えられるのがこれかな
↓↓
会社財産を危うくする罪(会社法963条)-違法配当や営業外の投機取引を行ったとき、粉飾決算を行い違法配当を行ったとき成立する。
電磁的公正証書原本不実記録罪(会社法-事実に反する架空増資を行ったものとして虚偽の登記の申請をしたとき等に成立。
有価証券報告書虚偽記載(金融商品取引法193条)-株式公開企業につき粉飾決算があるとき金融商品取引法違反の罪が成立。
風説の流布(金融商品取引法第158条) -ほりえもんがこれで起訴されて有名になった罰じゃな。


いずれの罪も「故意犯」であるから、うっかり見落としたという「過失犯」の場合は処罰されない。
ただし、当該取締役が、記載が虚偽であることを大体認識していた場合など、「未必の故意」による責任は問える。

なお、過失の罪もある。刑罰でなく行政罰であるが。。
過料に処すべき行為(会社法976~979条)。逐一挙げぬが確認しておくれ。そちらで。
http://w-jimusho.com/kaishahou8.html

投稿日時 - 2012-05-06 15:55:09

お礼

いつも素早く丁寧な回答をありがとうございます。

投稿日時 - 2012-05-06 19:22:53

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