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解決済みの質問

リニア新幹線について

HSST形式のリニア新幹線は、国内メーカーによる開発は進んでおりますでしょうか。
私的には、JRさん等が進めるリニア新幹線よりもHSST形式のリニア新幹線の方が
省電力(JRさんが進めるリニア新幹線と同等の高さ浮上し、速度も同じとした場合)で、
整備コストも大幅に削減でき、比較的早期に全国に整備出来るのではないかと思うのですが。

興味があるので、教えて頂けますと幸いです。

投稿日時 - 2012-02-02 08:40:28

QNo.7280522

暇なときに回答ください

質問者が選んだベストアンサー

こんばんは。
他社ではありますが、鉄道会社で電車運転士をしております。

今までの鉄道は、車輪と鉄のレールとの摩擦で走行しております。
粘着係数が小さく、加速時に電動機で加速させれば電力を使わなくても惰行である程度まで走行できる。
また、減速時には電動機を発電機として使い電力を発生させ架線に返す事が出来るので、エネルギー効率が高いという利点があります。
しかし、その粘着係数が小さいというのが欠点でもあり、雨天時には空転して加速が思うようにできず、減速時には滑走して停止距離が伸びてしまうという欠点があり、旅客を乗せて営業運転では時速300~350キロが限界でこれ以上の高速化は難しいです。

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※ 世界最高速度はフランス - TGV No.4402- 574.8km/hキロですが、それは記録の為だけに天候や区間を選び、そして車両にもそれ相応の改造がされており、実際の場面とは別の環境です。営業運転の為には別の課題があります。
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鉄道の更なる高速化の為、粘着係数に依らない方法 ⇒ 浮上させる ⇒ その為に電磁石を使う。
磁気浮上式鉄道(JRマグレブ・HSST共に)とも、発想の原点になります。

しかし、鉄の塊を浮上させるには、それ相応のエネルギーが必要です。
まして、高速度で走ればその分の振動による影響も有り、軌道への接触を考慮するとかなりの量の浮上もさせなければなりません。
浮上エネルギー ⇒ その分電力が必要 
・・・・という図式です。

その為に考えられたのが超伝導の現象による磁気浮上式鉄道、JRマグレブの方式になるのです。

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※ 超電導とは電気抵抗がゼロになる現象で、この状態で閉ループを構成すれば電圧を加えることなく永久に電流が流れ続ける。これを永久電流と呼びます。
これにより、外部からの電力供給をすることなく、約1T(テスラ)の磁界を発生する強力な電磁石を構成することが出来ます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その為、

>JRさん等が進めるリニア新幹線よりもHSST形式のリニア新幹線の方が
省電力(JRさんが進めるリニア新幹線と同等の高さ浮上し、速度も同じとした場合)で、
整備コストも大幅に削減でき、比較的早期に全国に整備出来るのではないかと思うのですが。

このような形にはなりません。
10cmまで浮上させるにエネルギーが要るので、JRマグレブ方式が考えられたのです。
HSST方式では、省電力にも整備コストも大幅には削減できません。

更に、一番最初に書いた通り、磁気浮上式鉄道より従来のレールと車輪による鉄道の方がエネルギー効率が良いので、エネルギー効率が落ちる欠点よりも高速性の長所を選択できる環境の東京~大阪の間くらいしか導入できません。
どちらも全国津々浦々に走る事は経済性の問題から難しく、HSSTが最高速度は100キロ程度の輸送機関見越しているのは、上記の背景があるからになります。

HSST方式は、愛知県名古屋市名東区の藤が丘駅から愛知県豊田市の八草駅を結ぶ「リニモ」で実用化はされています。
利点として、、レールと車輪の接触による騒音・振動がなく、また、推進力は車輪とレールの接触による粘着力に依存しないリニアモーターによるため、加・減速や登坂性能に優れ、ゴムタイヤ式よりもさらに静かで乗り心地がよく、最高速度も上回るのですが、
欠点として、電力消費が鉄道よりも多いモノレールや新交通システムよりも、更に多い事。また、過荷重になると浮上できない。このような問題があり、HSST方式の普及は難しいのが現実です。

モノレールや新交通システムは、鉄道よりも少ない輸送量、ゴムタイヤによる粘着性の高さから加減速性能が優れ、勾配にも強い為、路線建設の自由度が高くなるという利点があるのですが、その粘着係数の高さゆえに加速をオフにするとゴムタイヤの粘着係数で減速してしまい、加速時間が長くなってしまう、その分電力を使いコストが掛かってしまうという欠点があります。
その為、比較すると通常鉄道、若しくは、鉄道とリニアモーターを組み合わせた「鉄輪式リニアモーターカー」がコストが安いというのが現実になってしまうのです。

これは正に、今の鉄道での建設動向そのものです。
HSST方式が「リニモ」以外に聞かないのも、リニアモーターカーは鉄輪式リニアモーターカーになるのも、上記が理由になります。

投稿日時 - 2012-02-02 21:51:54

お礼

大変詳しく、そしてわかりやすく教えていただき、
ありがとうございます。
とても参考になりました。

投稿日時 - 2012-02-04 11:03:10

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回答(4)

ANo.3

HSSTの一番の問題は「磁石間のギャップが少ない」ことです。
JRのマグレブの約1/10の1cm程度しかありません。
(これは中国上海のトランスラピッドも同様)

磁石間のギャップ(=浮上量)が少ないと、外乱に弱くなります。
突風や地震など、自然災害時に安全に停止するためには、それ
ほど速度を出すわけにはいきません。無理に速度を上げると、外
から影響を受けたときに磁石同士が接触し、路盤や台車が故障
して大騒ぎになります(中国トランスラピッドがしばしば運休する
のは、それが遠因の一つ)。

JRマグレブがかたくなにあの形式で頑張るのは、そういう「原理的
な有利性」があるからです。鉄道技術者は「安全」が第一だという
ことが体質的になってますからね。危険な要素が少しでもあると、
それを「原理的」に排除したがるんです。

まあ、磁気吸引式は「全線地下」の方が色々な意味で安心です。
消費電力の少なさを考えても、都市間より都市内の方が向いて
いる輸送機関だと思いますけどね。

投稿日時 - 2012-02-02 11:00:22

お礼

ご回答ありがとうございます。
とてもわかりやすく教えていただき、参考になります。
ありがとうございました。

投稿日時 - 2012-02-04 11:06:40

ANo.2

最初から計画もありませんし、開発もしていません。
HSSTはせいぜい100km/h代程度の速度しか想定していません。

>整備コストも大幅に削減でき、比較的早期に全国に整備出来るのではないかと思うのですが。
思うのはご自由ですが現実とは乖離しています。

投稿日時 - 2012-02-02 10:16:06

ANo.1

中部HSST開発株式会社により、開発は続けられています。
http://hsst.jp/index.html

成果として、
磁気浮上式リニアモーターカー「リニモ」が愛知高速交通株式会社により営業運転されています。
リニモの営業最高速度は100km/h、営業キロ8.9kmです。
http://www.linimo.jp/index.html

もしも、日本航空に70年台、80年台の勢いがあれば、JRマグレブ式リニアと真っ向から張り合っていたと思います。
JRマグレブにはJRマグレブの良さ、HSSTにはHSSTの良さがあります。
日本航空の経営が破綻(そして倒産)したため、HSST技術は名古屋鉄道に譲渡されてしまいました。

JR東海と名古屋鉄道では、圧倒的な資金力の差があり、当面、HSSTの軸足は「都市型交通システムなどの短距離路線」にシフトしています。
HSSTによる300km/h以上の「高速大量移動システム」は、事実上頓挫しています。

投稿日時 - 2012-02-02 10:11:55

お礼

ご回答の程いただきありがとうございました。
参考になります。

HSST形式やJRマグレブに留まらず、安全性と速度を兼ね備えた比較的小型の移動システムが
できると、移動の改革が進むのではないかと、私は思っております。

投稿日時 - 2012-02-04 11:34:27

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